#16 白

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 今までの桔平君と、全然違う!  えっ、何でっ? どうしよう・・・・この人に告白しようとしてたのに・・・・私、ちゃんとできるの? 「久しぶり」  桔平君が笑った。ドキン――心臓が跳ねる。  再び動揺が襲う。  えっ、何で、どうして、と。  どうして、そんな急にカッコよくなっちゃったの・・・・?  ドキドキしてると、桔平君が中央カウンターまでやって来た。 「陽菜ちゃん・・・・あの・・・・僕、合格したよ!」 「えっ・・・・ごう・・・・かく・・・・?」 「うん。沢山応援してくれてありがとう! 無事、東大に合格できたんだ! お守り・・・・本当にありがとう。合格できたのは、陽菜ちゃんのおかげだよ」 「本当・・・・っ?」 「ああ、本当だよ」 「良かった・・・・良かったね!! 桔平君、おめでとう!!」  嬉しくて、大声でおめでとうを言った後に、思わず涙が零れた。  こんなにひたむきに、自分の決めた目標に向かって頑張る人、見た事無い。  それを、たった一人の力でやり遂げるなんて。  夢を、本当にその手に掴んで、一歩、確実に踏み出して、実現させちゃうなんて。
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