37人が本棚に入れています
本棚に追加
/503ページ
*
『シェリーズ』の店内テラスには、
いつものように笑い声が響いていた。
「ちょっと、
みんな笑いすぎ」
話題の中心人物であるフリートが口を尖らせて不満を訴えた。
「そうは言ってもなぁ」
ヘリオスは苦笑をかみ殺しながら、
親友がふてくされるのを眺めていた。
絵に描いたような金髪碧眼の美少年だ。
十九歳になったばかりなのだが、
父親譲りの童顔なため、
なかなか『美男子』に格上げしてもらえない。
最初のコメントを投稿しよう!