1章━━ヘリオス①

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* 『シェリーズ』の店内テラスには、 いつものように笑い声が響いていた。 「ちょっと、 みんな笑いすぎ」  話題の中心人物であるフリートが口を尖らせて不満を訴えた。 「そうは言ってもなぁ」  ヘリオスは苦笑をかみ殺しながら、 親友がふてくされるのを眺めていた。  絵に描いたような金髪碧眼の美少年だ。 十九歳になったばかりなのだが、 父親譲りの童顔なため、 なかなか『美男子』に格上げしてもらえない。
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