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第1章━━ マクリール
『世界の終焉』と呼ばれた災厄から、
20年が経った。
ボロボロの世界で生き残った人々は、
明日を夢見て日々を再生する。
驚異的なスピードで復興した街には、
小さな火種が燻ぶっている。
戦争時と比べるべくもない小火も、
しかし確かに煙は上がっていた。
それでも。
人は漠然と日々を重ねるのだ。
哀しみを受け入れ、喜びを享受する。
それって、
意外と、平和ってことかもしれないな。
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