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深緑の髪を逆立て派手なピアスをした長身の(おう)(せい)はドアを勢い良く開けると足を半歩部屋から出して顔だけ部屋の中の人に向かって悔しそうに叫んだ。 「明日は俺が勝つからな。くたばんなよ、じじぃ」 そう言ってドアを閉めようとした時、中の人が穏やかな声で言った。 「明日も見舞いに来てくれるのか。ありがとう」 閉めようとした手を止めて鶯生はまた叫んだ。 「ちげー!俺が納得いかないだけだ」 そう言ってバンっと金属とゴムがぶつかり合った音を外に響かせ鶯生は帰っていった。 部屋からはハハハと笑い声が聞こえた。 その笑い声を背にして鶯生は建物から外に出て駐輪場へ向かいながら今し方自分がいた病室の窓を見上げるとそれは夕陽で見事なオレンジ色に染まっていた。
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