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「こんな話をしても、きっと信じてくれないと思いますけど」会社の後輩であるK氏はそう前置きしてから私にこう言った。「僕は道連れ屋なんです」
「信じるもなにも、意味が分からないんだけど・・・・・・」
「・・・・・・ですよね」
K氏は社内で浮いた存在だった。いつも体のどこかを怪我しており、その日もオデコに絆創膏を貼っていた。
極端に口数が少なく、ランチタイムはいつも一人ぼっちだ。私は見るに見かねて積極的に声を掛けるようにしていたが、それが裏目に出てしまった。
仕事帰りに飲みに誘われてしまったのだ。正直言うと迷惑だった。辛気臭い人間と飲む酒ほどマズイものはない。
結局私は断りきれずに居酒屋で飲むハメになったのだが、その時にK氏の口から飛び出した言葉が「道連れ屋」だった。
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