嫉妬狂い

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「お疲れ様です。どうされたんですか？」

「俺も使いっパシリ。安田さん何勤？」

「Ａ勤なので、もう上がりです」

「俺もなんだ。飲みに行かない？」

いきなりの誘いで、いろんなことが頭をぐるぐると回ったが、後で聞けばいいかと、社員通用口で待ち合わせすることに決め、一旦一緒にフロアへと戻る。

事務所には何人か早上がりの先輩達がいたが、明日の勤務の確認だけして、事務所にいた部長に「お先に失礼します」と挨拶をし、ロッカーへ向かう。

このロッカールームも、コンクリートの広い部屋に所狭しとロッカーが並べられているだけで、もうすぐ冬という季節では結構寒い。

手早く着替え、自分が黒のニットにモスグリーンのロングスカートとショートブーツという格好に気づき、スーツ姿の先輩に失礼ではないだろうかと考えつつ、上着の濃いグレーのロングニットを羽織、社員出口を出る。