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「この世界に、あたいと同じ様な異能力を持てし野鳥達が存在している。
その異能力を持った野鳥達をスカウトして、あんたの造りたいと豪語する『バードランド』造りに使え。
時期は無期限。
満足する出来映えに完成をしたら、こっちからあたいが出向いて、それなりの評価をする!
あたいが満足する完成度なら、あんたを『魔術使い』と認めるが、あたいが満足出来なきゃ二度とこの『不思議の湖』の敷居は踏ませねえ!
もし、ギブアップして帰ってこようなもんなら、母子の仲を打ち切って永久追放してやる!
解ったか?!解ったなら、早く去れ!!」
・・・とは言うものの・・・
ハクチョウのブルンガは、この国の全国各地を汲まなく飛び回った。
「さあて、本当に何処に造ろうか?」
ブルンガは、縦横無尽にランダムに探しているうちに、頭がモヤモヤしてきた。
女王様の『不思議の湖』を彷彿させる広大な湖はあっても、鳥達には有名所ばかりだし、周囲の広大な森林も人間の開発が及ぶ場所が多すぎて見付けにくかった。
「いったいどうすりゃいいんだ!!」
この国の土地という土地を何十周も飛んでいるうちに、ハクチョウのブルンガの頭は段々混乱してきた。
ばさっばさっばさっばさっばさっばさっばさっ・・・
「やあ、ハクチョウ君。こんな山奥にハクチョウが来るなんて珍しいねえ。」
山奥の草原でため息をついていたとこに、1羽のカラスが訪ねてきた。
「やあ、カラスさん。丁度良かった!おたくは何か『特殊能力』とか『異能力』持ってないかい?」
「かはははははははははは!!」
カラスのワンダフは、お腹を抱えて爆笑した。
「何がおかしいんだよ?!」
「『異能力』だぁ?何寝惚けた事言っているんだ?!
そんなもん、要る訳ねーだろ?!」
「要るさあ!!だからこうやって、全国各地を飛び回って探してるんだよ?!」
「で、『異能力』の鳥を集めて何をおっ始めようとしてるんだい?」
カラスのワンダフは、怪訝な顔をしてハクチョウのブルンガの顔に目をうけた。
「俺は・・・何処かに、『異能力の者』や『特殊能力の者』を探して、作りたいんだ。
『バードランド』。」
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