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ー 数年後 ー
□夜の街。(春)
飲食店が建ち並び、その一軒の居酒屋からシャツを腕まくりしジャケットを腕にかけ、いい具合に酔っぱらたおじさんが出て来た。
おじさんは、近道をしようと人気のない路地裏を通って帰っている。
すると突然、謎の少年がおじさんの目の前に、現れ道を塞ぐ。
その少年を見て、おじさんはカツアゲだと思い動揺する。
「なっ・・・なんだぁ。金ならないぞっ」
その少年が、ニヤリと笑い100キロは、ありそうな体を軽々と片手で掴み持ち上げる。
「そんなもんいらないよ。腹の足しにもなりゃーしない」
おじさんの首の肉が、少年の手に食い込む。
謎の男に、強く捕まれ「ぐぅ"っっ」と、苦しそうな顔をしてうめき声を出すおじさん。
「・・・ぐっる・・・しぃ」
「・・・もっといいモノ、もらうからさぁー!」
少年は、おじさんの口から5㎝ぐらい離し口を近ずけ白い煙を吸い上げた。
すると、太っていたおじさんの体が、みるみるうちに萎んでいき白眼をむき出し、皮1枚が骨に付き輪郭になる。
吸い終わると少年は、そのまま手を離し地面に横たわったおじさんは、ミイラ化したかのように死んでいた。
少年は、ゲップをしながら口を袖で拭き取る。
「お前、ゲロまずっ・・・ありえねぇーわあ」
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