『金髪王子』

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□隣のクラス。 休み時間に、男子と女子が蓮輝の話で盛り上がっていた。 「金髪のカラスが、隣のクラスに転校して来たらしーぞぉ」 「しかも、ちょーイケメンだって・・・」 「えー、ホント!後で見に行こう」 席に座って「梅田 大毅(うめだ だいき)(人間)」が、その話を聞きニヤニヤしながら後ろを振り返る。 「白王子(おまえ)の時代、これまでかもなぁー」 大毅の後ろの席に座る白髪の髪の毛をし、まつ毛が長く中性顔の「黒山 (くろやま ひかり)(カラス)」が、本を読んでいた。 光は、大毅にニッコリと余裕げに笑って言った。 「いいんじゃない。僕は喜んでゆずるさぁー」 (正直、そんな事どうでもいい。その転校生が、問題さえ起こさなかったら) 光が、笑うと女子達が騒ぎだす。 「ねぇー今、白王子笑ったー」 「笑顔まで、マジ王子!」 大毅が、苦笑いする。 (コイツの時代は、終わりそーねぇなぁ・・・何かムカつく) □誰もいない昇降口の前。 休み時間に、つがると友達2人が、蓮輝を呼び出し壁側に追い込みまわりを囲んだ。 朝の蓮輝の態度が、気に入らなかったつがると友達。 「・・・オマエ、朝のアレは何なんだよぉ?」 「お前さぁー、生意気なんだよ。カラスのくせに・・・」 (こいつらみてえーなヤツ見てると、反吐が出る)
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