『金髪王子』

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黙っている蓮輝を見て1人の男子が、頭にきて蓮輝の肩を力いっぱい押した。 「スカした顔しやがってー、ナメてんじゃーねぇーぞぉ」 蓮輝の背中が、ドンと壁に強く打ち付け、それに腹が立ちニラみつけた。 (・・・死ねえ、アホども) 蓮輝に、ニラまれた事に逆ギレしたつがる達は、3人係で殴り掛かった。 「ぁあ“、なにニラんでんだよ」 □昼休み生徒会室の部屋。 窓側に、大きなデスクがあり空いたスペースに、二人掛けのソファーが二つ、テーブルの両側に置かれている。 デスクに光が、突っ伏せ寝ていると、母が優しい笑顔で「ひかり」と名前を呼んでいる幸せな夢を見ていた。 しかし突然、あたりが真っ暗になり母が見えなくなった。 光が「お母さん、お母さん」と、呼び探していると、男が母にキスをしているかのような姿で、現れ次第に母の体がぐったりとなっていく。 そして、その男が真っ黒でおぞましい目で光の方を見る。 あまりの恐ろしさに、光は冷や汗をかいて夢から跳び起き、周りを見渡し夢だった事にホット肩を下ろし、椅子の背もたれに持たれ天井を見つめた。 (僕が小学生の頃。僕の目の前で母を死神に殺された。 それから、何年も経って母を殺した死神が実の父親だったと聞かされた。 それが、誰だったかは忘れたけど・・・。 そして、あの日が死神(ちち)と、会った最初で最後)
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