第一章 城へ

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 城の門番は、ダバインを見ると、サッと敬礼をした。 「あ、どうも」  昔はよくからかって怒られた門番たちだ。 「ダバイン様、今日はようこそ」  門番の兵士が言った。  あれれ、小僧呼ばわりされていたのに、いつの間にかダバイン様になっちまった。これが勇者の特権か。  ダバインは少しばかり嬉しくなった。  門を入った所に、年配の堅そうな仕官が立っていた。 「ダバイン、よく来た。王様のもとに案内するから、付いてきなさい」  そう言うと、仕官はくるりと向きを変え、歩き始めた。  なんだ、こいつは呼び捨てかよ。  ダバインはむっとした。
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