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城の門番は、ダバインを見ると、サッと敬礼をした。
「あ、どうも」
昔はよくからかって怒られた門番たちだ。
「ダバイン様、今日はようこそ」
門番の兵士が言った。
あれれ、小僧呼ばわりされていたのに、いつの間にかダバイン様になっちまった。これが勇者の特権か。
ダバインは少しばかり嬉しくなった。
門を入った所に、年配の堅そうな仕官が立っていた。
「ダバイン、よく来た。王様のもとに案内するから、付いてきなさい」
そう言うと、仕官はくるりと向きを変え、歩き始めた。
なんだ、こいつは呼び捨てかよ。
ダバインはむっとした。
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