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壱
アラームが鳴り響く朝、橘はぼーっとカーテンから漏れる日射しをしばらく見ていた。
「さて、動くか…」
朝は苦手の彼は起動までに時間がかかる。
起きてまず、自宅の方のキッチンへ行きコーヒーを淹れる。
こっちのキッチンは、朝くらいしか使わないので主に飲み物類やパン、ジャム、インスタント食品が置いてあるだけだ。
カップに少量の牛乳とコーヒーを注ぐと、飲みながらテレビをつける。
お馴染みの朝の情報番組では、芸能人の熱愛放送が流れているが集中して見る事もなく半分残したカップをダイニングテーブルに置くと自室へ戻り制服に着替える。
戻って作り置きチョコマフィンを温めて残りのコーヒーとたいらげると、身支度を整え家を出る。
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