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「なんであんたが・・・」 オークションが終わった後、遊郭施設で俺の目の前に現れたのは、ここ最近、毎日俺の番号を呼んでいたであろう、あの若そうな男だった。 「・・・ここ最近、オークションで俺の番号を呼んでたやつだろ。」 「ああ。」 問い詰めるとすぐに認める。 やはりこいつで間違いなかったみたいだ。 でも、何故ここに来たのだろうか・・・ 「なんであんたがここにいるんだよ。」 「ここに俺がいると何か問題があるのか?」 「別に問題は無いけど・・・今まで一度も遊郭施設に来たことなんかないじゃないか。」 「うん、まぁ、興味が無かったからね。」 興味が無い? 興味が無いなら、最初からこんな所に来なきゃいいんだ。 興味が無いのにここに来る意味が分からない。 そう、思っていたのに、そいつはさらに 「興味がないというか、こういうのは嫌いなんだ」 と付け足した。 全くもって意味が分からない。 嫌いならなおさら、こいつがここに居る意味が理解できない。 俺達の気持ちなんて微塵にも考えず、俺達みたいなガキを売り買いするやつらの中に紛れてたやつを理解しようとすること自体が間違いか・・・
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