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ここに連れてこられて何日経ったのだろうか・・・
オークションで買われる事が幸せな事なのかは分からないが・・・
いや、多分オークションで買われ、ここを出られてもきっと幸せではないだろう。
日々、わけの分からないオークションにかけられ、気持ちの悪い視線を浴びせられる。
当然、俺なんかはオークションで買い取られる事は無く、ただ気持ちの悪い視線に耐え、時が過ぎるのを待つ。
時が過ぎるのを待ったところで、ここにある遊郭施設とやらで、気持ちの悪いオヤジ達に、これまた気持ちの悪い事をされるだけだが・・・
そんな日々もだいぶ慣れた。
心を切り離してしまえばいいだけの事だ。
生きていくのに、ここは何も不自由が無い。
ただ、あいつらに従っていればしっかりとした食事をくれる。
スラム街に居た時のような、食べられるのかどうか怪しい、ゴミの中から拾った物ではなく、どこからどう見てもお腹を下す心配は微塵にも感じさせないような物が食べられる。
それに、風邪すらも引きそうにないほど暖かい場所で眠りにつける。
ゴミの上や瓦礫の隙間なんかじゃない。
今まで触った事も無いようなベッドで眠れる。
良い環境じゃないか・・・
ここに居れば、今日を、明日を、どう生き抜こうか、心配しなくていいのだから。
ただ、オヤジ達に好きなようにさせておけばいい。
身体と心を切り離すだけだ。
何も考えないように、何も感じないように。
目を瞑って足を開いていればいい。
それだけで生きていけるのだから。
せっかくあの人に拾ってもらった命だ、死なずにすむならなんでもいい。
どんな形であれ、生き抜いてみせる。
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