-藤原綾乃は…-

3/4
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
 180㎝の周貴臣は、160㎝の藤原綾乃のカラダを簡単に、受け止める。  あまりにも、想定外だったのか、周貴臣の胸に飛び込んだ、藤原綾乃の顔が茫然としていた。  まるで、なにが起こったか、わからない顔だった。  周貴臣が言う。  「…体操選手は宙に舞っているときに、どこに着地するか、あらかじめ、考えるのが、基本だと聞いています…ですから、ボクは藤原さんが、着地する地点を、あらかじめ予想して、ここに立ちました…」  周貴臣の言葉に、藤原綾乃が呆気に取られる。  が、すぐに、周貴臣を平手で殴って、周貴臣の胸から、離れた。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!