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それから、数日後。
清貴は、ホワイトボードに書き込んだ数式をすべて消して、くるりと振り返った。
会議室を思わせる白い壁の教室には、長テーブルが二列四台並んでいて、それぞれ制服の違う中学生男子が行儀よく並んで座っている。
そう、ここは清貴が期間限定で勤めている都内の塾の教室であり、たった今授業が終わったところだった。
「さて、今日で短期講習は終わりですね。短い間でしたが、ありがとうございました。
皆さん一人一人が優秀な方ばかりで、僕自身教わることも多く、とても楽しかったです」
清貴が微笑んで胸に手を当てると、生徒たちは目を潤ませる。
「先生、こちらこそありがとうございました」
一人の生徒がそう声を上げると、「ありがとうございました!」と皆が揃って頭を下げる。
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