復讐のショータイム

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「俺たち……短い間でしたけど、先生に教わることができて幸せでした」 「僕も京大に進んで、先生の後輩になって、会いに行きたいと思ってます」 「本当は先生にずっとこの塾にいてもらいたいです。まだまだ教わりたいです」 口々にそう言う生徒たちに、清貴は嬉しそうに目を弓なりに細めた。 「ありがとうございます。皆さんにそう言っていただけて光栄です。ですが、僕が教えられることのすべてをこの三週間にこめました。皆さんは、経験のすべてを糧として、がんばっていただけたらと思います。そしていつか成長した皆さんと再会できるのを楽しみにしております」 清貴はそこまで言って、「さて」と皆を見回す。 「今回も『質問』を受け付けますよ。勉強に関することでも、そうではないことでも構いません。今回が最後となりますね」 塾の講師を始めてから、授業が終わると質問を受け付けていた。 最初はもちろん、勉強に関する質問を受けていたのだが、次第にプライベートな質問をしてくる生徒も増えてきて、今ではなんでもありな相談タイムとなっている。 すると、おずおずと生徒の一人が手を挙げた。
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