復讐のショータイム

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ホワイトボードを消していた清貴は驚いて振り返る。 「――秋人さん?」 秋人はすたすたと歩み寄り、清貴を押しのけるようにして、生徒たちの前に立った。 生徒たちは、「梶原秋人だよな?」「ご当地レンジャーのブルーだ」とざわめく。 秋人は息を吸い込み、「ああもう」と大きく吐き出した。 「なにが、『相手の一手を見てから』だ、『孫氏の兵法』だよ、恋愛にそんなのはいらねぇだろ、面倒臭ぇ。いいか、好きだと思ったらデカい声で『好きだ!』って言えよ! 振られたら仕方ねぇ、次にいけ。それでいいだろ、バカか!」 ばんっ、と机を叩きつけて叫んだ秋人に、皆は顔を見合わせて、うおおお、と地鳴りのような歓声を上げた。
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