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そんなことを思いながら園内を歩いていると、ちょうど遊園地の中心あたりだろうか、等身大のスーツ姿の男性の人形が置かれていて、私と香織はぎょっとした。
【ご当地レンジャー☆プロデューサー清水】と足元に書かれている。
足元といっても、ビックリ箱から飛び出したようなデザインになっているため、足首から下はカラフルな箱になっていた。
「ああ、清水プロデューサー」
私は驚きながら相槌をうつ。
「テレビ観るたびに思うてたんやけど、この人、前より太ったんちゃう?」
「本当に」
そんなことを言い合いながら、のんびり歩く。
私たちが、野外ステージに辿り着く頃には、やはり席はなくなっていた。
空いているスペースで立ち見をすることにしたのだが、それが意外にもステージがよく見える場所であり、悪くないね、と香織と二人で頷き合う。
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