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『安珍・清姫伝説』というのは、こんな物語だ。
時は、平安時代。
奥州白河(東北地方)から熊野に参詣に来たのは、安珍(グリーン)という名の僧。
この僧は大変な美形であり、紀伊国(和歌山県)の良家の娘・清姫(パープル)は宿を借りた安珍を見て一目惚れをし、女だてらに夜這いをかけて迫る。
安珍は『自分は参拝中の身。そのように迫られては困る。帰りにはきっと立ち寄るから』と口先だけの約束をし、参拝後は立ち寄ることなくさっさと行ってしまった。
騙されたことを知った清姫は怒り、裸足で彼を追い、道成寺までの道の途中で追い付く。
安珍は再会を喜ぶどころか、姫に『自分は安珍ではない。別人だ』と、またしても嘘をつき、さらには人(他のレンジャー)に助けを求め、清姫を金縛りにした隙に逃げ出そうとする始末。
ここに至り清姫の怒りは天を衝き、遂に蛇身に化け安珍を追う。
安珍は、道成寺に逃げ込み、寺の坊主たち(他のレンジャー)に梵鐘を下ろしてもらい、その中に逃げ込む。
しかし大蛇になった清姫は安珍を許さず、鐘に巻き付き、口から火を吹く。
そうして、安珍は鐘の中で焼き殺されてしまい、愛した男・安珍を滅ぼした後、清姫は蛇の姿のまま入水する。
――これが『安珍・清姫伝説』だ。
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