復讐のショータイム

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続いて、司会の透子が口を開く。 『あとはね、すっごく可愛い顔で純朴そうな道産子を売りにしているのに、実は昔、地元では極悪最凶なんて言われた元ヤンキーで、そのくせに本番に弱い小心者のホワイトとか』 スクリーンには時代錯誤なヤンキースタイルをしているホワイトの昔の写真が映し出された。 【やんちゃしてました】という字幕もついている。 『ちょっ、なんで、そんな写真っ!』 ホワイトが、目を剥いて前のめりになる。 『この山には、他のレンジャーたちの秘密も隠されていますよ』 と清水は愉しげに言う。 透子は清水の方をちらりと見ると、笑顔で引き継いだ。 『秘密が隠されているのは、レンジャーだけじゃなく、清水プロデューサーもです。とびきり大きな爆弾をしかけていますので、ぜひ、そちらも見付けてくださいね』 透子の言葉に、清水はギョッとし、 『そ、それじゃあ、レンジャーたちから注意事項を』 清水はそう言うと透子の腕をつかんで、ステージ裏に入っていった。
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