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リープの家に向かって少し歩き出した頃、リープがエリアルに問いかける。
リープ「エリアル。良かったらどうして泣いてたかの経緯を聞いても良いかい?」
エリアルは少し俯きながら重い口を開いた。
エリアル「多分、リープが察してる通り。不思議な力に目覚めて周りからは気味悪がられ居場所がなくなった。それで家を飛び出してきたの」
リープ「親は心配しないのかい?」
エリアル「家って言っても孤児院なの。実の親は物心つく前に居なかったから覚えてないな…」
リープ「そうなのか。なんかすまないね」
エリアル「ううん。大丈夫」
リープ「孤児院では大人も気味悪がってたのかい?」
エリアル「うん。夜中にひそひそ話してるの聞いちゃった」
リープ「帰る場所も待ってる人も無いって事よね」
エリアルは言葉にしたくなかったため静かに頷いた
リープ「なら、しばらくは私の家にいてなよ」
エリアル「え、いいの?迷惑かからない?」
リープ「私も物心つく前には親が居なくてね。独り暮らしだから、特に迷惑かからないよ」
エリアル「そうなんだ。あ、でもリープには迷惑かかるよね」
リープ「そうだねぇ。食費に電気、水道代等々はかかるだろうね」
エリアル「うぅ。ごめんなさい」
リープ「大丈夫大丈夫。働いてもらうからね。家事とかしてもらうよ」
エリアル「うん。わかった」
リープ「学校もちゃんと行きなよ。私の家から近いところにあるからしばらくはその学校に通いなよ。私もその学校通ってるから話は通しておくよ」
エリアル「ありがとう。リープ」
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