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俯いてしまうほどにキリキリと締め付けられるようにねじられて。これ以上変な子だなんて思われたくないとか思ってるからそれでも我慢して。
虐められてるわけじゃない。そんなに仲の良い子が居たわけじゃない。
ただ独り。自然と孤立した。私。
「…………」
部活には入って居なかった。入って居たけどいつの間にか足を運ばなくなった。文芸部。
図書室の隣、図書管理室と掲げられたプレートの下に「文芸部」と筆で殴りかかれた板がぶら下がっている。
一年生は必ず何処かの部活に所属し、基本的にはそのまま全校生徒が三年生の引退までやり通す。私のように幽霊部員になる子は稀だ。
稀だからといって心配されるようなこともない。
だって文芸部は私以外誰も居なかったから。
「だから失敗したのかな……」
校庭で先輩たちと楽しそうに話すテニス部が目に入った。
ほとんどが知らない人たちだけど中には教室で見たことがあるような無いような、そんな子もいる。
「はぁ……」
いや、そうじゃないってことは自分が一番良く知っていて。先輩が良くしてくれてたって別に私はーー、
「ーーーー?」
ガラガラっと、開くはずもない扉が音を立てて開き、思わず振り返ると眩しい夕陽で目が眩んで。
「っ……、へ……ェ、えっと……」
「はァ……、……邪魔」
「すっ……すみませんっ……!!」
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