5.捕獲

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「ううっ、安藤くん……強すぎだ……」 「す、すみませんっ」  今まで見たことがない彼の慌てたような顔が新鮮で、俺は言いたい文句もそのままに、仕方がないなぁ、と苦笑いしてしまった。 「でも、幸せなのは本当です」  安藤くんは、俺の額にキスを落とす。  そんなことをするのは自分のほうだと思ってたのに、人にされるのは、なんとも照れ臭い。 「やっと、捕まえたんですから」 「やっと?」 「ええ……俺、葛木さんに一目惚れだったんです」 「……へ?」  俺は驚きで、馬鹿みたいに口を開けて安藤くんを見つめる。 「酒田さんが連れてきてくれた時から、気になってました。葛木さんの笑顔が、俺の心を捕まえて放してくれなくて」  これまたイケメンが、嬉しそうな顔で話し続ける。
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