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序章
黒の馬から下りた青年は、その場から辺りを見回した。
果てしない空の下には、静かな村が幾つも幾つも窺える。
兵長は青年の後ろに立ち、青年は前を見据えている。
兵長が口を開くとそのまた後ろに並ぶ大勢の兵らは従う。
「全隊!!新しき国王陛下に、敬礼!!!」
青年…すなわち、陛下である彼は振り返り、その美しい銀色の髪を風に遊ばせ、笑った。
「さあ、国づくりを始めようか。“我らが国を栄光へと導く礎であらんことを”」
「“我らが国を栄光へと導く礎であらんことを”!!!」
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