その定義

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『小癪な・・・!』 光が収まるとKillerは皆、カラフルなアーマーとメットに包まれていた 「やっぱリーダーは赤っしょ、赤!」 「私、青か まあいいか、何色でも」 「黄色ですか 別にカレー好きじゃあないですがね」 「そ、その考え方は古いんじゃないですか?」 ジャンゴの鮮やかな赤い装甲はまるで本人の熱い精神を反映しているかのようだ 両の拳につけられた手甲は全てを打ち砕くかの如く猛々しい ミラは少し暗めのブルー クールな彼女の印象を表している ミラの装甲は脚部分が他のメンバーのものと異なり強化されている 蹴り主体の彼女に合わせた作りだ シュ―ドラの金に近いきらびやかなイエローは見るものを圧倒させる シュ―ドラの装甲はそのサイズが他とは一線を画す 巨大な肩と両腕 分厚い胸当て 彼の筋力なくして扱える代物ではない フィンの装甲はホワイト 純粋なその心が表された洗練された白 しかしその装甲にはあまたの武器が隠されている 「かっこいいねぇ なぁ、ナノ そう思うだろ?」 『恭介、私まで戦隊ごっこに巻き込まんでくれ』 やれやれとため息をつく しかしその表情は自信に満ち溢れている 総合的な戦力差は大きく開いた そこから来る精神的な余裕がナノの胸に広がっていた 『いつの間に・・・私のバイオアーマーを・・・!』 「これもあんたがつかまってる間に借りたんだ 後で返すよ」 Killerのメンバーは腰につけられていた小さな箱からメモリーカードのようなものを取り出す 「あんたの研究を使うのは何か嫌だがやらせてもらうぜ!」 「「「「キメラチップセット!!」」」」 ジャンゴの掛け声に合わせて4人はぴったり同じ動きでブレスレットにチップを装着していく すると4人の装甲は再び輝き出した ジャンゴの腕はより頑強に ミラの脚はさらに鋭く シュ―ドラのボディはより力強く フィンの視力はさらに洗練される 生物の持つ力が装甲を通じて肉体に流れる 光が収まると各々のアーマーは生物的形質を持つ者に変化した
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