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「てめえっ!!神だろうが!!
神なら・・・神なら世界を救えよ!!
この世界の危機なんだろ!!
なんとかしやがれこのやろう!!
ジャンゴを・・・ジャンゴを無駄死にさせる気かよ!!」
涙で顔はぐしゃぐしゃになり、喉は枯れている
しかし、それでも絞り出したその声は部屋にこだました
『うるさい』
「・・・なんだとっ!?」
『わかっとるそんなこと
じゃがな、私は貴様よりも必死じゃ
この世界をあんな男に乗っ取られるわけにはいかん
貴様のようにボロボロと泣き崩れ、泣き止んだかと思えば勢いのままに怒鳴り散らしとる暇なぞない』
「・・・っ!?
てんめえ!!」
「ミラさんっ!」
ナノに掴みかかろうとするミラをシュードラが止める
ジタバタと暴れるミラをナノは冷たい目で見ていた
『こんなとこで暴れてどうする
その男の亡骸を抱き続けて何かが変わるのか?
そんなことよりこれからどうするかを考えなければならんのじゃ
邪魔するでない』
「わかんねえだろうなぁ!
神なんかに・・・!
友達殺された奴の気持ちがっ!
私のこの気持ちがっ!
皆んなの気持ちがっ!!!」
『知っとる』
ナノはシュードラに止められているミラのすぐ目の前まで歩み寄る
『知っとるよ
友を失う気持ち
大切な命を奪われる屈辱
大切な命が2度と戻らなくなる悲しみ
大切な命を失う虚しさ
大切な命を消された怒り
私は全て知っておる』
「てめえ・・・」
「・・・ナノさん」
シュードラが手を離す
ミラは息を切らしながらナノを見つめている
『私はもう失いとうないんじゃ
最善の策を取り続けるしかないんじゃ
その邪魔をするというのなら、お主などいらぬ』
ナノはゆっくりと椅子に座った
『だが、まだ戦えるなら私に協力せい』
「協力だと・・・!」
『ああ、確かに私だけでは勝機は無いに等しい
じゃが、私にはお主らがいる
この世界最強の戦士たちがな
私に・・・協力してくれ!』
ナノは強い眼差しで三人を見た
「・・・最後まで進みましょう
どんな結果になろうとも我らがやらねば本当にこの世界は終わりだ」
「つ、ついに神までハントすることになっちゃうんですね」
「・・・くそっ!
やってやんよ!!」
ナノはニヤッと笑うと拳を前に突き出した
三人もまた合わせて拳を突き出す
『あのクソ野郎め・・・!
絶対殺してやる!!』
「「「おうっ!」」」
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