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刑務所を脱走して以来、彼女はずっと殺人を犯し続けてきた。
彼女は自身が全て完璧なものだと思い込んでいたのだ。
けれど、あの致命的なミスで彼女は何も考えることが出来なかった。
近くの公園を巡回していた警察官2人が自転車を止めた。ボロボロだが、彷徨く紅林に鋭い視線を送った。
「なぁ、おい…。今の…」
「ああ…。俺達の見間違いじゃなければな……。」
警察官は互いに頷き、紅林へと近づく。
「あの、ちょっとすみません。よろしいですか?」
紅林は警察官の方を見た。
警察官達は互いに連携を取る。
「な、何か…?」
紅林は怯えたように振り返る。
「アンタ、『紅林藍子』だな……?」
もうひとりの警察官は電話をかけている。
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