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紅林は逃げ出した。
「あ!待て!!」
「すみません、脱走中の『紅林藍子』が逃げ出しました。至急、応援を!」
警察官達は紅林を取り押さえた。
「覚悟しろ!!紅林!!」
紅林は動く左手でポケットをゴソゴソと探る。
すると特製の“猛毒液入り”の注射器を見つけ出した。
口で針のキャップを外し、取り押さえる警察官の脚に突き刺して、少しだけ液を流し込んだ。
「う゛ぅ!!……離すかあああ!!」
警察官は口から血を吐き出しながらも逃げようとする紅林にしがみつく。
するとパトカーが2台、紅林達の前に到着した。
「警部殿!!ご苦労様です!!」
中年の刑事がパトカーの中から出て来ると紅林の右手首を掴んだ。
「ぎゃああああああっ!!」
紅林に再び激痛が走った。
「紅林!!アンタば逮捕する!」
だがしかし、紅林は警察官を刺していた注射器を引き抜くと左手で、自身の首筋に間髪を入れずに注射器を刺した。
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