2:彼女のちいさな店

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2:彼女のちいさな店

ガラスがはめこまれた木のとびらを開くと 木とコーヒーの香りが入りまじって わたしを包みこむ。 ちいさな音で奏でられる ピアノの音楽と 客たちのやわらかな笑い声。 「いらっしゃいませ」 はじめて顔を見た。 色白の丸顔で 丸っこいきれいなふたえの目は わたしに向けられて潤むように細められた。
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