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【おまけ・R18】オスカルサイド
手に触れる肌は滑らかで心地いい。響く声は控え目で、その押し殺したような響きが余計に腰に疼く。
彼は分かっているのかな? 自分がこんなにも男を欲情させ、何気ない仕草で煽っているなんて。
「綺麗な肌だね」
口づけて、指で触れて。震える体が可愛くて愛しい。
本当に、変な感じだ。誰かをこんなに求めて、もう五年以上がたつなんて。
彼を見つけた時に、とても惹かれた。控え目で、でも強い目をしていた。
少し話をすると、もっと欲しくなった。知りたくなった。
知ったらもっと、沢山の顔を見てみたくなった。
残念なのが、彼にその気がないこと。襲うことも考えなかったわけじゃない。でも、それでは手に入らないものがある。笑いかけてもらえなくなる。それはとても寂しい。
そこで気づいた。彼に好かれたいんだと。欲しいのは体じゃなくて、気持ちなんだと。
本当に、驚いた。そんなの面倒だって思っていたから。
五年。飽きっぽい性格を考えると、この年月は快挙だと思う。
「誰も、この体には触れていないでしょ?」
そんなの分かっている。だって、散々牽制しまくったんだから。
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