角を曲がれば、江戸……

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   確かこの先だったと思うが。  とある日曜日の昼。  新井冬馬(あらい とうま)はこの地に赴任してすぐ、挨拶回りの途中で見かけた駄菓子屋をドライブがてら捜していた。  確か、この港近くの商店街の入り口ら辺だったが。  ああ、あれあれ。  あのイチョウの巨木、と家々の向こうに見えたそれに冬馬は減速し、道を曲がった。  すると、そこには江戸があった――。
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