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「…自分達は見た目に特徴がないだけで彼らと何も変わらないという真実を、世間に理解させないため…ですか？」
青の問いに所長は大きく頷いた。
「先祖返りとは言ったが、元々の祖先はもっと獣に近かった。異形と呼ばれている彼らも実質退化した種とも言える。だが、それでも彼らは我々よりも優れている。その事実を知っているからこそ脅威と思った我々人間は彼ら異形を敵と定め狩っているんだ。異質なものを恐れ、排除するのは人間の常だね」
ああと所長は言葉を続ける。
「別に今の世に対して物申したい訳ではないんだよ？異形を研究している身としては今のご時世は実にありがたいものだ。検体を提供してくれている君達にも感謝しているんだよ？まあそろそろ私達の研究の方を見せようか」
奥へ来てくれと所長に案内され二人は奥へと進む。
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