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面白半分でそれを実行した男が、噂通りの反応が来て喜んだ。
男はゆめこちゃんの年齢や趣味、両親の事を聞き出そうとしたが、それに対しての返事は全くなかった。
しばらくして、また羅列した英数字のアドレスが送られて来た。
それは、湖近くにある山小屋だった。
せっかちだった男は次が待ちきれず、ゆめこちゃんに急かすメッセージを送った。
「ほら、早く帰っておいで。おやつが待ってるよ」
その言葉に反応するように、また羅列した英数字のアドレスが送られてきた。
それは、何処かの田舎道。
今度はすぐに、またアドレスが送られて来た。
それは、大通りに面したコンビニの駐車場。
何処かの倉庫。
何処かのアパート。
何処かの学校前。
次々とアドレスが送られてくる。
空欄だった名前に、いつの間にか”ゆめこ”というバグったような崩れた文字が浮かび上がっていた。
アイコンは真っ暗のままだ。
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