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第22話:クリスマスは笑顔で
「いいから! 犬は外ぉ!!」
飼い主達に外に閉め出された犬達は、呆気に取られていた。
「俺達が呼びに行くまで絶対入らないでね!」
葵の言葉に、犬達は顔を見合わせる。
只今、雪山。スキーが趣味の旭の父が所有する別荘に皆で来ているのだ。
渋々と別荘から離れる犬達の様子を窓から覗いていた葵が、オッケーサインを出す。
「オッケーよーん! さぁて! 始めますかぁ! 料理班と飾り付け班に分かれて作業開始ぃ!」
葵の言葉で、飼い主達が動き出す。
実は飼い主達、犬達に内緒でサプライズクリスマスパーティを企画していたのだ。
「瑠璃ちんと文ちん、春ちんとおやっちん、それから勇ちんは料理班よろしくぅ! 他の料理出来ない組は皆飾り付けねぇ!」
「貴様やる気満々ではないか葵」
「俺こういうの超好き。ぶっちゃけ今漏れそうなくらいウキウキしてる。やべ。トイレ行ってくる」
トイレに行って約三分後、やる気満々の葵がとんでもない格好で戻ってきた。
「じゃじゃじゃじゃーん! あはっ、やばばーっ! 葵ちゃん超かわたんじゃね? どうよどうよかずちんうっふん!」
葵がサンタのコスプレで戻ってきたのだ。
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