第27話:行ったり来たり

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 ポンと軽く肩を叩かれ、菊江は息を飲む。 「ふぎゃあああああ!!」 「んん!?」 「ああああああん! 怖いいいい!!」 「ちょ……っ、えええぇぇ……」  菊江は走って逃げた。男は立ち尽くし、菊江に伸ばした行き場のない手をゆっくりと降ろしてキャスケットを被った。
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