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「いるぞ! 俺の主人はな、世界一凄いんだぞ! 社長なんだ! 社長は偉くて凄い! だから真尋は凄いんだぞ!」
(社長……真尋……?)
旭はバッグから名刺入れを出す。何気に先日パーティで真尋と名刺交換をしていたのだ。その名刺には立川真尋と書いてあった。
「ジェルモッリオの真尋さん……? なわけないか」
旭の呟きに、スズがドヤ顔する。
「知ってるのか!? そうだぞ! 真尋はな、れるもっちおの社長なんだぞ!」
「ンンンン言えてへんかわええ。って、ジェルモッリオの社長とかほんまなん!? 資産家やんけ! 文也さんと旭ちゃんも富豪やけど、あそこの社長とかもっと行ってるんちゃう!? 実際の所どうなん旭ちゃん」
「流石勇ちゃん。失礼な質問も躊躇いなくしていくスタイル」
「だって気になるやんけ」
旭は腕を組んで、うーんと唸りながら視線を上にやる。
「どのくらいかは分からないけど、僕より全然稼いでるのは確かかな。この間パーティご一緒したけど、周りの人の話聞いた限り確実に年収五億は軽く越えてると思うよ」
「億!? あーもう嫌やわぁー。一億分けてくれへんかなぁ。というかスズちゃん、なんでそないな大企業の社長さんと出会えたん?」
スズは出されたヨーグルトスムージーをチュウチュウ音を立てて飲みながら、横目で勇太を見た。
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