855人が本棚に入れています
本棚に追加
/1873ページ
「いらっしゃいませ」
早速、噂のイケメン君が来た。
「何名様で……」
イケメン君は弥助とジュンを見て目を丸くする。それは弥助とジュンも同じだった。イケメン君を見て呆気に取られている。
「……失礼致しました。四名様でよろしいでしょうか」
「あ、はい」
「お席へご案内致します」
黒に近いグレイの髪。左目がブラウン、右目が綺麗なブルーのオッドアイ。なんのゲームから飛び出して来たんだ? という程整った顔の男だ。成る程、女が騒ぐわけである。
席に着いた瑠璃達にメニューを渡し、お決まりになりましたらお呼びくださいと淡々と言い、男はにこりともせず離れていった。
「なんか、いつもより無愛想……」
「いつもは愛想がいいんで?」
「はい。機嫌悪いのかな」
そう思ったが、他の客には笑顔で接している。あからさまに瑠璃達だけに無愛想なようだ。
「いやはや、こんなに早くとは。ジュンさんパワーは強力ですな」
「俺のパワー?」
「いえ、こっちの話ですよ。さて、何飲みますかねぇ」
「ジュン、お前さっきから何ユキにガン飛ばしてんだよ」
「あいつ、ユキって言うの?」
最初のコメントを投稿しよう!