855人が本棚に入れています
本棚に追加
/1873ページ
第18話:踏ん張るべき瞬間
気持ち良さそうに歌を歌う瑠璃を見ながら、文也はフライドポテトを口に運ぶ。
「瑠璃ちゃんポルノ大好きだなオイ」
「ポルノしか歌わへんな」
文也の横でたこ焼きを頬張りながら勇太が瑠璃を見る。シェパード主従、ラブラドール主従、グレートデン主従はカラオケに来ていた。
「お前入れたの?」
「入れたで。学園天国」
「お前さっきからそんなんばっかだな」
「盛り上がる曲入れなあかんやろ。大阪人的に。大阪人が桜坂なんか歌ったら冷めるやろ」
「冷めねぇよ。二十四時間高テンション大阪人に求める奴思ってる程いねぇからな言っとくけど」
「大阪人はお笑いと高テンションで京都人と差ぁつけなあかんねん。義務やねん。小学校で習ったわ」
「習うわけねぇべ。京都人多分なんとも思ってねぇぞ。何故ナンバーワンになりたがる。特別なオンリーワンでいいべよ」
「人間は競い合って成長するもんや。あそこの人間嫌味で敵わんわぁ。大阪人が熱くなっとるの涼しい顔で見て“大阪元気でええわぁ。大阪が一番やわぁほんま凄い凄い。お気張りやすぅ。そんなことよりぶぶ漬けでもどうどすぅ?”ってな。ほんまイケ好かへんわ」
「偏見だわ。京都の女の子めちゃくちゃ可愛いぞ」
最初のコメントを投稿しよう!