第25話:正せない間違い

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第25話:正せない間違い

 インターホンが鳴り、ジュンは立ち上がって玄関へ行く。瑠璃は仕事で居ない。勝手に扉を開けては駄目だとは言われていない。寧ろそれに関しては瑠璃に頼りにされているジュンである。押し売りセールスマンも宗教の勧誘も、ジュンにかかれば一撃である。 『嫌い。帰って』  その一言だけ言ってジュンは扉を閉める。それでもしつこくされれば、犬の姿になりドア越しに狂ったように吠える。その異常な吠え方に狂気を感じ、セールスマンも勧誘の人間も帰っていくのだ。その様を見ていた瑠璃は思わず拍手。 (任せて瑠璃ぃ)  ジュンはドアの覗き口を見る。そこには、中年の女が立っていた。中年だが、美人の部類に入る。  ジュンが首を傾げながら扉を開けると、女は驚いたように目を丸くした。 「あら! どちら様!?」  誰? と聞く前に先に女に言われてしまい、ジュンはギョッとする。 「俺が聞こうと思ったのに!!」 「やだ! もしかして、泥棒かしら! やだぁ!」 「泥棒じゃないよ! ジュンだよ! おばちゃん、誰!?」 「お友達? 瑠璃は?」 「誰!?」 「私? 瑠璃のママだけど」  ジュンが目を丸くする。 「え。おばちゃん、瑠璃のママなの?」     
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