第26話:すれ違う気持ち

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「散らない桜があっても、私はそれはそれでいいと思っているよ」 「君は間違ってる。散らない桜は、それはもう桜じゃない。桜の花は散るものなんだ。だから皆、あれを愛しく思う。年中咲いていたら、誰も振り向かないさ。そんな話、退屈だろう」 「退屈な話を好む物好きもいるよ、きっと」  クスッとクロは笑い、歩き出した。 〈第27話に続く〉
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