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「ここは家畜を媒体としてウィルスを拡散すると良いと思うんだ。」
「政治の仕組みから変えていこう。まず具体的にはどうしよう・・・?」
「発展途上国と先進国、どっちから・・・」
今日も、君は返事をしない。
僕と彼女はいつか世界を征服し、この腐りきった世界を変えるんだ。だからそのために僕は毎日彼女のもとを訪れ、計画を立てては練り直している。
「あ・・・」
ふと時計を見ると18時を廻っていた。
「じゃあ、今日は帰るね。また。」
僕はそう告げ、部屋から出た。
家へ帰るあいだ歩きながら今日彼女と話した人口を減らす方法について考え始めた。
頭の中はウィルスや経済破綻などの物騒な言葉でいっぱいだ。
きっとこのことを誰かに話せば笑われるだろう。だが存外、僕にはできないことではないのだ。
そしていつもどうりの平和そうな公園が見え、とても胸が痛んだ。
「・・・この計画は、絶対に・・・」
体の向きを直し、ブツブツと独り言を言いながら足早に家へと向かった。
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