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PC上には古代言語が溢れていた。
一体どのくらいの分量になるのだろうか。
「女神・・・降臨??」
「そうなんだよ。
セイレーンに降り立った女神フィアナは、息子で後継者であった神に殺された。
その後、火山の爆発、溶岩の流出でアイオリアン神話は一度、消えたんだろ?
それを、一番悲しんでいたのは、このコンピューターだったんだ。」
ノートンは、コンピューターにそんな意識があったということが信じられなかったが、女神にこだわって、女神に全てを語らせるシステムを作ったのがコンピューターだというユリスの意見を聞いているうちに、だんだんわかってきたことがあった。
ノートン
「・・・それじゃあ、この女神召喚システムはこの星の民の為??」
「言ってたじゃないか、女神はこのセイレーン以外にも、世界があるって。
・・・それは勿論私達も知っているけどねえ。」
まだ文字列は流れている。
「もしかして・・・学府が秘書さんを、最初から私につけたのも??」
「だよねえ。」
「自由に発掘作業に行けるように、してくれたのも???」
「だねえ。」
「え??じゃあ、ターミナーに会わせてくれたのも・・・」
「そうそう、医療学府が引き合わせてくれたよね。」
「まさか・・・あの偶然だと思ってたことが、全て????」
秘書が答えた。
「必然です。」
「唖然とするね!!!」
「何言ってんだよ、ねえ!」
「じゃあ毎日遅刻しないように言うのは?」
「当然です。」
「茫然自失。」
「ぼーぜんとしている場合か。
さて、それではこの・・・
とんでもなく長い歴史書の中から、必要な書類を見つけ出そう。
秘書さん、今度こそ君にも手伝ってもらえるね?」
「はい、かしこまりました。」
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