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ぱらっとめくって
ラビィが発情期にかかってからひと月。以前のように、突然倒れたりすることはなくなった。夜もアルベルトに抱きついて、すやすや眠っている。もう発情期は終わったのだろうか?アルベルトは疑問に思っていた。
「ルアンナ、街へ行って、イース先生を呼んできてくれないか?」
そう言うと、シーツを変えていたルアンナが振り向いた。
「イース先生? ラビィさま、またどこか悪いんですか?」
「いや、発情期について聞きたいんだ」
「ああ……すごいですもんねえ。シーツを洗う係が発狂してましたよお」
ラビィが聞いたら、それこそ恥ずかしさで発狂しそうだ。
イースはいつも通りの様子で現れて、ぶっきらぼうな口調でラビィに言った。
「早く服をめくって」
ラビィは不安そうにアルベルトを見上げる。やはり、他人に身体を触らせるのは怖いのだろう。
「大丈夫だよ、信用できるひとだから」
アルベルトがそう言うと、ラビィは納得したように頷き、イースの前に腰掛けた。彼は鼻を鳴らし、
「なに、その目は。獣人をどうこうする趣味はないよ」
聴診器を手に取り、ラビィに服をめくるように言う。ラビィは恐る恐るといった様子でシャツを開いた。
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