第四話 悪夢のヤトゥリバ

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フードからこぼれた長い髪が、夜風に揺れている。 大きく丸い二つの瞳は、夜空を反射させて銀河模様に(きらめ)いていた。   ──あの熱光線が海の向こうから放たれ、一行を襲ったとき。 しづくを捕まえていたスターサバイバーは光の周囲にいた。 直撃こそしなかったが大きな火傷を負い、しづくを手離す。そして地面に激突して動かなくなった。 しづくは運良く、キャッスルの一角に着地した。叫び過ぎて喉を痛めたくらいで、ほぼ無傷だった。 そして彼女は、いもいもくんと合流し、彼に導かれるまま、軽くなったハロウを抱えてヤトゥリバの前に立っていた。 ヤトゥリバの言う通り、仲間の攻撃によって満身創痍となったその姿は、どこか惨めなものとして、しづくの目に映った。 「なあ」 ハロウの、静かな声だけが、ヤトゥリバの耳に届く。 「つ、つるぎって何者なんだ?  な、何で、子どもを裏切った……?」 「…………っ」 彼が何か答えようとしたとき──その仮面がずるりと、彼の腹に落ちた。 そして50代ほどの、男の顔が現れた。  
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