Classmate

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 博子は豊田のことを最近何かおかしいと思っていた。  飯星は部活を終えて美術室に走って入ってきた。 「ノブー、久堂!早く片付け終わっちまえよ」  飯星は脇目も振らず大声で二人を呼んだ。 「飯星くん、そんな大きい声出さなくても聞こえるから……」  博子はそう言いつつもクスクスと笑っていた。  他部員たちもクスクスと笑い、片付けが終わった者からお疲れさまでしたーと、それぞれ帰っていく。  部長の博子は戸締まりや忘れ物がないか、全ての確認をしなければいけないため、やはり最後になってしまう。  飯星が博子の美術道具を準備室まで持っていくのを手伝う。  豊田はその後に続き、飯星と博子の後ろ姿を眺めていた。が、二人が仲良くしている姿を見ているのは辛かった。  ふと、飯星が後ろを振り向くと、豊田と目が合った。  咄嗟に逸らす。 「ノブ、気分でも悪いか?」  飯星は気付いていた。  話しかけようとするとスッと避けられ、言葉を交わす回数が少なくなったが、何かと豊田の視線を感じていた。 「いや、そういう訳じゃないけど……やっぱ俺、先に帰るよ」  豊田は自分のカバンを持って、準備室を出ていった。 「ノブ……」
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