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「良花先輩、聴こえてます?今日もお弁当作ってきたんです。よろしかったら召し上がってください」
あがる息、弾む声。
「聞こえてるわよ。そんなにばかでかい声なら嫌でも」
あーこいつの声を聞くとイライラする。自分の劣等感を剥き出しにされるみたいに。
なんで、なんで、私じゃなくてこいつなのって。神様を信じてても信じてなくても。
「どうぞ」
いかにも女子ですみたいな女子力高そうなバックを差しださられた。
「しかたないわね」
とさっと受けとる。実はこのお弁当に助けられているのだ。
酒に煙草に買い物。周囲にあきれられるほどに私はそこそこに自堕落なのだ。
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