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「あるぇ、おにいさんとおねえさん、知り合い? もしやおれの知らないところでおふたりはにゃんにゃんな関係……?」
「アホ。わけわからんこと言うな。アル中かお前は」
「えへ。ごめぇん」
ひどく罵る言葉が聞こえた気がするけれど、タケちゃんさんは気にも留めずわたしの手を離した。
「さっき、ポリさんがお前のこと探してたで」
「え。おれタイホされるの?」
「いいや。お前マリンちゃんとこに財布忘れたやろ。ポリさん若いからかわいそうに、断れんとおったぞ」
「あっ、ほんとだ! おれの財布、ない!」
「アホ」
わたしのことなど最初からいなかったかのように、タケちゃんさんはふらふらと千鳥足で草むらの斜面に戻っていく。
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