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思わぬ事故を目撃してしまった僕達は少し遠回りして学校へ向かうことにした。
喧騒な大通りを通ることはあまり好きではないが、今回ばかりは仕方ない。
「お前ってさ、あんなのよくまじまじと見れるよな…。」
汐が今にも吐きだしそうな表情で僕に尋ねる。
「別に…人の死体見るのは初めてじゃないしな。」
僕は携帯の文字盤をなぞりながら素っ気ない態度で応える。
「へぇ、中夜の人生もなかなかハードモードなんだな。」
汐は僕を軽く揶揄すると、足早に横断歩道を渡っていった。
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