HAPPY BIRTHDAY TO OKAYU!

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う、うわ~。 まさか他人の書いた小説作品の登場人物描いて、その登場人物達にお礼されるなんて。 これは、もしかして夢? そう思って頬っぺたをつねってみるも、フツーに痛い。 「なぁに~お粥ちゃん。そんなに自分のフニフニ頬っぺたの柔らかさアピールしなくたって、いつでもつねったげるわよぉう?」 そう言って、ヴィヴィちゃんとエレナちゃんの手が私の頬っぺたに触れると、奥から陣内さんがいーなーと頬杖をつきながら羨ましそうに呟くのが聞こえてきた。 そこに間髪入れずに、菜摘ママのダミ声が被さった。 「あら、陣内ちゃん。そんなにつねって欲しければ、私がつねってあげるわよ。このスウィートマウスで」 いや、ママ……スウィートマウスって言うよりは、白雪姫が食べそうな毒リンゴ並みに毒々しい色合いのリップだよ? 私が秘かに心の中でツッこんだその時だった。 例の、あのいつものお約束の言葉がっ!! 「ノー!!アイムストレートっ」 で、出たっ!! 陣内さんの、伝家の宝刀アイムストレートwww 本人にそう言ったら、伝家の宝刀でも口癖でもないって叱られそうだけど。 うわぁ~。それにしても、感激だ。 実際に、この目でこのやり取りが見られるなんて。 汚い路地裏に迷いこんだ時は、本当にどうしようかって途方にくれたけども。 誕生日前日に、まさかエブで仲良くしてるクリエさんの小説世界と同じ場所に来られるなんて。 すると、菜摘ママがヴィヴィちゃんを呼んで何やら耳打ちした。 何かなーと思っていながら、新たに出してもらったカシスウーロンを飲んでいたら、だ。 「少ぉし、早いけどねっ♪」 菜摘ママの言葉とパチンと指を鳴らす音が聞こえてきた直後、室内の明かりが一斉に消えた。 「え?」 突然真っ暗闇になった辺りをキョロキョロ見回していると、やがてカウンター脇の入り口から、朧気な光が視界に入ってきた。 「あ……」 それは、ロウソクがつけられた大きな大きな2段重ねのケーキだった。 ワゴンみたいなのに乗せられたそのケーキを、ヴィヴィちゃんが微笑みながら私の席の前まで運んできてくれた。 「これ……もしかして、私のバースデーケーキ、ですか?」 恐る恐る私が問いかけると、ヴィヴィちゃんが微笑みながら頷いてくれた。
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